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設備 必要 不要

新築マイホームに必要な設備と不必要な設備

投稿日:2021年4月20日 | 最終更新日:2022年11月23日

「新築する」と決めると、夢のマイホームを実現するためにあれもこれもと興味が湧いて、予算がジリジリ上がっていくという話をよく耳にします。

そこで今回のブログでは、「住宅設備」に注目して、なるべく予算内でおさめるために

  • 「必要な設備」
  • 「不必要な設備」

を考えてみたいと思います。

ただし、設備は「住まう方のライフスタイルや好みに合わせて選んでいく」というのが自然なので、以下の記事については参考程度にしてくださいね。

インテリアコーディネーターが考える「新築に必要な設備3選」

①除湿乾燥機

共働きのご家庭は、なるべく家事を効率よく済ませたいものです。

「干すという手間」や「天気を気にするわずらしさ」がなくなり、洗濯の効率化を図ってくれるのが「室内干し」ですよね。

近年では、花粉やPM2.5など大気汚染物質で健康面が心配されていますが、室内で洗濯物を乾かしてしまえばその心配もなくなります。

そこで便利なのが「衣類乾燥機」ですね。

と、本来ならお勧めしたいところですが、実は個人的にどうも「衣類乾燥機」が好きになれません…。(笑)

理由は

  • 設置のための場所がいる
  • 電気代(ガス代)が高くつく
  • 衣類が傷みやすい
  • 購入価格が高め
  • シワになりやすい
  • いつか壊れる

だからです。

これらに反して当然メリットも沢山あるのですが、個人的にはメリットよりデメリットのほうが上回ってしまい、それが好きになれない理由なんです。

言い換えると、
機械の無機質な感じ・大きな存在感・衣類の素材を気にしながらの使用・光熱費の心配・そしていつか壊れて処分に困る…
といった事に煩わしさを感じてしまうのです。

では、洗濯の効率化を図るための「室内干し」をどうするのか。

お勧めしたい衣類の乾燥の方法は、
「洗面所を「ランドリールーム」として少し広めに設計して「除湿機」を利用して部屋干しする」
という方法です。

マイホーム計画の中で、是非「ランドリールーム」も注目して「広め」にとってください。

そして、「衣類乾燥機」をドカッと置くのではなく「除湿機」を用意して、「ランドリールーム」に物干し竿を取り付け、吊るして乾かすようにしてみましょう。

吊るすことでシワになりませんし、室内干し用洗剤を使用することで嫌な匂いや除菌も安心です。

除湿機だけで充分乾かすことができますし、置き型の除湿機は持ち運びができるので、ほかの部屋での使用も可能です。

例えば、結露が気になる部屋に移動させて、結露対策でも使うことができますよね。

こんな風に、「衣類乾燥機」のように固定して使用するものではなく、フレキシブル性も便利だと思いませんか。

「衣類乾燥機」より「除湿乾燥機」を検討してみてください。

※「部屋干し」に興味あればこちらの記事も参考ください
↓↓
部屋干しにおすすめの場所BEST5

②コンセント

新居で生活がスタートすると、「ここにコンセントをつけておけばよかった」又は「ここにコンセントはいらなかったな」という話はよく耳にします。

その他もう少しコンセントの失敗例をあげると、

  • 家具を置いたらコンセントが使えなくなった
  • ほしいところにコンセントがなく延長コードを使うことになってインテリア性が損なわれた
  • TVまわりなど口数が足りずタコ足配線になってしまった

といった事も多いようです。

こういった失敗をなくすためには、「未来の生活をシミュレーションする」ことが必須です。

  • 家具の種類・サイズ・配置を考える
    家具を配置してコンセントが隠れたりしませんか?
  • 電化製品(キッチン周りや季節の家電)の種類・サイズ・配置を考える
    延長コードを使うことになったりしませんか?
  • 生活動線を考える
    スマホ・電動自転車用・お掃除ロボットなどどこで充電しますか?
  • 屋外のコンセントもあると便利
    園芸用品・車の掃除など屋外でも電気を使いませんか?
  • 口数も確認が必要
    コンセントはあるものの口数が足らずタコ足配線になったりしませんか?

以上のようなことを考えながらコンセント計画すると、失敗を避けられるのではないでしょうか。

打ち合わせの図面上で、コンセント計画をすることは非常に難しいと思いますが、何度も未来の生活をシミュレーションしてみて、「ちょっと多いかな?」と思うぐらいの数を設置したほうが、便利に暮らせるのかもしれません。

インテリアを損なわない位置を考慮しつつ、コンセント計画を進めてくださいね。

③パントリー

パントリーとは、キッチンに隣接した収納スペースのことをいいます。

食品類や滅多に使わない調理家電などを収納できるスペースであり、食器棚に収まらない食器や置き場所に困る小物類も収納しておくことができます。

とても便利に使える収納場所なので、是非マイホーム計画に取り入れてほしいスペースです。

仕様は、「ウォークインタイプ」と「棚(収納家具)」のタイプの2種類がありますが、個人的には後者のほうが好きです。

理由は、
「収納のための床面積」と「居住のための床面積」を比べたとき、決められた総床面積に対して「居住のための床面積」のほうを多くとって居住空間を広くとりたい、
と思うからです。

「ウォークインタイプ」は人が入るスペースが必要なため、そのスペースを空けておく必要があります。

その「人が入るためのスペース」が勿体無いと思うのです。

それなら、居住空間として「居住のための床面積」にしてしまったほうが良いと思いませんか?

できるだけ、広い住空間を確保できる「棚(収納家具)」タイプのパントリー、を検討してみてください。

見た目に雑然としてしまいがちの細々したキッチン小物やストック類を、大容量な「パントリー」に収納して、スッキリと整理されたキッチンにしましょう。

インテリアコーディネーターが考える「新築に不必要な設備4選」

①浴室のあれこれ

癒しの空間である浴室には、様々な快適機能が提案されています。

中でも、「これ要らないんじゃない?」と思うものをあげてみましょう。

明かりが入ったり景色が見えたりする窓なら賛成ですが、基本「必要ないのでは?」と考えています。

「換気」は換気扇で十分だと思っていますし、初期(建築)費用・メンテナンス(掃除含)・冬の寒さを考えると設置はしなくてもよいのではないでしょうか。

浴室テレビ

最近は、スマホを浴室に持ち込んでいる方が多いようです。

スマホがあれば、テレビは不要ですよね。

テレビを見るなら、座り心地の良いリビングソファに座って見る方が快適なのではないでしょうか。(笑)

ミストサウナ・うたせ湯

風呂好きには魅力的な機能ですが、毎回使用する機能でしょうか。

電気代がかかったり故障になる可能性も大きいことから、余分なものはつけないことをお勧めしたいです。

温泉宿やスーパー銭湯に出かけたときに、「たまに味わう」のが良いような気がするのですがいかがですか?(笑)

ラック・棚

水回りの掃除は手間がかかります。

なるべくものがない方がカビの発生も防げるでしょう。

ボディソープやシャンプー類は、お風呂内にあるハンガーにかけるか、ステンレススワイヤーバスケットに入れて銭湯式のように都度持ち込むのもよいのではないでしょうか。

浴室暖房乾燥機

冬場の一番風呂は浴室がかなり冷えていますので、特に高齢者には暖房機があると体に優しいかもしれません。

でも、浴室に用意するのではなく脱衣室に「暖房機」を用意して、脱衣室を暖めたほうが良いと思います。

「浴室暖房乾燥機」で浴室を暖めるより前に、脱衣の際に寒さを感じないように脱衣室を暖めておくほうが、大切なのではないでしょうか。

また、衣類を乾かすためには、先ほど紹介した「除湿機」を使った方法をお勧めしたいので、浴室に暖房は必要ないと思います。

②2Fトイレ

最近の新築はほぼ「2Fトイレ」が普通に計画されています。

「ないよりあったほうが便利だよね~」と話に流される前によく考えてみましょう。

「2Fトイレ」のメリットは

  • 階段を上り下りしなくて済む。特に夜中は便利
  • トイレ渋滞が緩和される
  • 使い分けができる

です。

一方、デメリットは

  • 初期費用(建築費用)がかかる
  • 床面積がとられる
  • 掃除が大変
  • 音が気になる
  • 水漏れリスクが高い

です。

お城のように広い家や大家族なら2Fトイレもありですが、そうでなければ、やはりデメリットのほうが勝ってしまうので不必要と考えます。

③床下収納

住宅の仕様によっては、点検のために床下収納が必要となる場合がありますが、要る要らないを選択できるのであれば、不要としていいと思います。

一番の理由は「インテリア性」です。

床下収納のふたの淵には、アルミの見切りがついてきます。

これがとてもインテリア的に残念です。(笑)

きれいな床材の上に突然アルミの四角い淵が現れるのは、私だけでなくインテリアコーディネーターさんならほぼ皆さんが嫌がられるんじゃないでしょうか。(笑)

さらに、構造上どうしても数ミリの段差が生まれてしまうため、蓋の部分だけが床がフワっとした感じになってしまいます。

このフワッとした違和感も、好まない理由の1つです。

「床下収納」は、
湿度や温度変化の影響を受けやすい場所であるため、缶詰などの保存食やお酒などなるべく腐りにくいものにしなければいけない、
と収納するものを考えなければいけません。

また、
腰をかがめて開閉して使用する際に、何かに干渉してしまうことがあれば途端に使えなくなるので、ストレスなく使用できる場所を選んで設置しなければいけない、
なども考える必要があります。

先に紹介した「パントリー」で収納が十分対応できるなら、「床下収納」は必要ないんじゃないでしょうか。

④食器洗い乾燥機

食洗機は、意見が大きく分かれる設備ですね。

家事の負担を考えると、採用したくなる気持ちはよく理解できます。

何故なら、私事ですが、食洗機なし→食洗機購入→食洗機撤去→現在なし、という経験を持っているからです(笑)

結局食洗機を手放した理由は

  • 汚れたまま放置しておくのが嫌 ※少量で洗うのに勿体無さを感じ食洗機一杯になるまで汚食器をためていた
  • キッチンの収納場所が減る(ビルトイン食洗機の場合)
  • 食洗機対応ではない(アンティーク)食器が好み
  • 音が気になる
  • 電気代がかかる
  • 時間がかかる
  • いつか壊れる

ということから、結局自分で洗うようになりました(笑)

共働きのご家庭は効率の良い設備かもしれませんが、食洗機をオプションで付ける場合は費用対効果をよく考えて、不必要を検討されることをおすすめします。

まとめ

マイホームの予算は限られていると思います。

その中で、何を優先させればいいのかを迷った時は

  1. 毎日使うものでないなら見送りがベター
  2. 憧れだけで設置しない
  3. 複雑な設備ほど壊れやすい
  4. 光熱費がかかる

といったことを思い出して検討してみてください。

夢の新築住宅には、あれもこれも備えたくなってしまい、ついつい財布のヒモが緩みがちです。

後付けできるものもありますので、本当に必要なものをよく考えて、決して話に流されないように気を付けましょう。

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プロフィール

(株)COLORHOUSE代表の廣田です。
色彩計画と欧米インテリアを得意としています。
インテリアでお困りの方はお気軽にご相談ください。