
大人気「天井に木目アクセントクロス」のメリットとデメリット
いきなりですが・・・
実は基本的に「天井に木目アクセントクロス」は反対派です。(苦笑)
クロスにはフェイク柄のものが多くあり、木目の他、タイルやレンガ・コンクリート調のものまでとても豊富に揃っています。
予算が厳しい時の手段として、これらのフェイク柄クロスはとても重宝ですね。
ほとんどの方が、手で触ってみた時の感触や遠目で見た時のリアル感に、びっくりされます。
それぐらい本物に近く素晴らしい技術で製作されているのですが、あくまでも「それっぽい模様」であり「印刷物」だということを忘れないでほしいのです。
※メーカー様ごめんなさい。m(__)m
特に、折角予算をあげて素敵な床材(フローリング)を選んだのなら、その部屋の天井にフェイク柄のクロスは残念過ぎると思うのです。
そして、インスタで見るような「写真映え」に、惑わされないようにしてほしいのです。
家は、植物を育てるように年月をかけて育てていくのも楽しいですよ。
予算が足りないときは、「絶対かけなければいけないところ」と「こだわりたいところ」にかけ、余裕ができた時に「さらにこだわりのところ」を育てていくんです。
その時は是非、「本物の板張り」に挑戦してほしいと思います。
さて、ここまではインテリアデザイナーのインテリアに対する思いなのですが、中にはどうしても「今!」「木目のアクセントクロスを使いたい!」という方もいらっしゃると思います。
そんな方のために、天井木目アクセントクロスを使用する時のメリット・デメリットを、簡単にご紹介していこうと思います。
天井木目アクセントクロスのメリット
部屋の印象が大きく変わる
天井部分は部屋の中でも大きな面積を占めるので、木目クロスを取り入れるだけでインテリアの印象は大きくかわるでしょう。
天井に木目があるだけで、個性ある空間を感じることができます。
ナチュラル感を感じる
フェイクだ!と批判しましたが(笑)、やはり木目の柄と色からはナチュラル感を感じることができます。
天井一面から常に自然を感じることで、癒しの空間にもなるでしょう。
アクセントとしての存在感がある
インテリアセンスに自信がない方や物を増やしたいくない方でも、天井に木目があるだけで空間が寂しくなりません。
天井木目アクセントクロスのデメリット
部屋が暗くなる
通常、天井の色はホワイトやオフホワイトが多く、その色に比べると木目は色自体が暗いのでどうしても部屋が暗くなりがちです。
「部屋が暗くなる?ならない?」は、過去の打ち合わせ経験から申し上げると、非常にシビアな問題だと思っています。
その中で、「建具やフローリングと色合わせをした方が良い?」とよく聞かれるのですが、お施主様の嗜好やお持ちのインテリアイメージに合わせて都度コーディネートするので、正直言い切ることが難しいのです。
ですがもし、建具やフローリングがウォールナット色(濃いブラウン)を使い、それに合わせて天井クロスも色を合わせてしまうと、天井という面積がかなり広い分、随分暗くなりがちなのは想像していただけると思います。
天井が低く感じる
ホワイト色の天井に比べると、心理的に天井の低さを感じます。
暗い色は明るい色よりも重く感じ、暗い色を天井に配した時には、心理的に約20㌢低く感じられるといわれています。
新築を計画中の方で天井に暗めの木目クロスを希望されているなら、他の部屋より少し天井を高めにプランニングしてもらう方がよいかもしれません。
また、リフォームをご希望の方で、部屋に広さがなく天井も低めなら、圧迫感を感じやすくなるので注意が必要です。
まとめ
一言で「木目」と言っても、色々な色・デザインがあるのでじっくりよく見てください。
「樹種」の記載もあるので、木のイメージが部屋のイメージに合うのかも検討のしどころです。
また、照明や太陽光の入り方で色の見え方が変わり、木目の雰囲気が変わるので確認もお勧めします。
以上のことから、クロス選びをする際は、大きなサンプルで選ぶよう心がけてくださいね。
見本帳に貼ってある小さなサンプルだけで決めてしまうと、「思った感じと違った」という残念な結果になりかねません。
ショールームへ行くと大きなサンプルをいただけますし、工務店様にお願いしても取り寄せてくれるのでお願いしてみるとよいでしょう。