
カーテンのコーディネートを考えよう!インテリアのプロがカーテンの選び方を解説
投稿日:2025年9月26日 | 最終更新日:2025年9月26日
カーテンはお部屋全体の印象を左右する重要なインテリア要素です。
目隠しや遮光など機能面の役割だけでなく、デザイン性も重視することでお部屋づくりの主役となれるアイテムです。新築や模様替えのタイミングでカーテン選びにこだわり、お部屋をおしゃれな空間にしてみませんか?
本記事では、インテリアのプロがカーテン選びのコツを解説します。素敵な実例もご紹介するので、カーテンを新調・見直したい方はぜひ参考にしてください。
カーテンには【機能面】【インテリア面】両方の役割がある

カーテンは日差しや外からの視線を遮る「機能面」と、お部屋の雰囲気をおしゃれに見せる「インテリア面」の2つの役割を担います。
日々の暮らしの中では、目覚めや日没のタイミングでカーテンを開け閉めするのが一般的です。遮光や断熱、カーテンによっては遮音・防音効果も発揮するものもあり、生活の快適性をさりげなく高めているのです。
インテリアとしての役割は、色や素材、デザインによって大きく異なります。高級感や落ち着きを演出するなら厚手のドレープカーテン、やわらかさや軽さをプラスするならレースカーテンといった選び方をします。
カーテンは空間を占める割合が大きく、デザイン次第でお部屋の印象を大きく左右します。機能性はもちろん重要なのですが、お部屋の必須アイテムだからこそデザインの面でもこだわりたいポイントです。
カーテンの種類
カーテンにはいくつか種類があり、それぞれ機能やデザインに特徴があります。お部屋の用途や理想の雰囲気に合わせて好みのものを選びましょう。
1.ドレープカーテン

ドレープカーテンは皆さんがイメージするもっとも一般的なカーテンで、ゆったりとしたひだを持つのが特徴です。
厚手の生地で仕立てられているので見た目に高級感があり、リビングや寝室など落ち着いた雰囲気を求める空間に最適です。
機能性も高く、遮光レベルの高いものであれば昼間でも室内を暗くすることができます。遮光以外にも遮音や防炎、UVカット、花粉キャッチなどの機能を備えたものもあります。
開け閉めが簡単で、汚れやニオイが気になる時は洗濯もできるので、取り扱いやすい点も大きな魅力です。
2.レースカーテン

薄手で透け感のあるレースカーテンは、柔らかい自然光を取り入れつつ、外からの視線をやわらかく遮ることができます。
レースカーテンがあるとお部屋の明るさと風通しの両方を確保できます。採光を取り入れつつ、外からの視線を遮りたい時にも大活躍です。
近年はUVカット加工付きのレースカーテンが増えており、家具や床の日焼け防止にも役立ちます。
通常、レースカーテンはそれ単体ではなくドレープカーテンとセットで使うのが一般的です。単体で使うこと自体に問題はありませんが、レースカーテンだけでは夜間に室内が透けて見えてしまいます。
3.ロールスクリーン

生地を上下に巻き上げて使うロールスクリーンは、シンプルで省スペースなデザインが特徴です。
窓周りがすっきりして見えるので、日中ロールスクリーンを巻き上げている間はお部屋を広く見せる効果が期待できます。カラーバリエーションも豊富なので、見た目を重視したい方にも人気があります。
窓枠との間から光が差し込んだり、風が吹くとボトムパイプが当たって音を立ててしまうなどの難点も。ワンルームや小さな書斎、ミニマルデザインを好む方などにおすすめです。
4.バーチカルブラインド

バーチカルブラインドは、縦型に並んだルーバー(羽根)を回転・開閉して光を調整します。
都会的でスタイリッシュな印象を与え、高級ホテルやモデルハウスのような雰囲気を演出できます。大きな窓でも開閉しやすく、光の量を細かく調整できる点もメリットです。
一方で、ドレープカーテンに比べて断熱性や遮音性はそれほど高くありません。揺れるとブラインドの隙間からお部屋が見えてしまう点も、間取りによっては不向きと捉えられることがあります。
5.プリーツスクリーン

蛇腹のように折りたたまれた生地を上下に動かすプリーツスクリーンは、テイストを選ばずに使えるスタイルです。
上下から自由に開閉できるツインタイプは採光の自由度が高く、障子の代わりとしても活用できます。和室や和モダンのお部屋など、落ち着きや自然素材を活かした空間との相性も抜群です。
プリーツスクリーンは洗濯ができないので、汚れが気になる時は薄めた中性洗剤で拭き取ります。お手入れ自体にそれほど手間はかかりませんが、湿気が多い時期はカビが発生しやすいため、こまめになお掃除が必要です。
6.シェード

シェードは一枚布を上下に昇降させて使うカーテンです。たたみ上げるとすっきりとまとまり、広がるとフラットな生地感を楽しめるのが特徴です。
ドレープカーテンのような広がりがなく、省スペースで窓まわりをすっきり見せることができます。デザインや素材が比較的豊富で、お部屋の印象に合わせて選びやすいメリットがあります。
都度上げ下げが必要になるため、掃き出し窓など外へつながる窓はあまり相性がよくありません。また、ドレープカーテンに比べると遮光性や防音性は劣ります。
7.ブラインド

水平に並んだスラット(羽根)の角度を調整して、光や視線をコントロールして使うカーテンです。
アルミ・木製・樹脂製など素材のバリエーションが多く、幅広いテイストに合わせやすい点が魅力です。光の量を細かく調整でき、掃き出し窓から小窓まで対応できる柔軟さがメリットにあげられます。
スラットにはホコリが溜まりやすいので、こまめな掃除が必要です。隙間から光漏れする店も、人によってはデメリットに感じるかもしれません。
カーテンの選び方のコツ

カーテン選びの際は以下のポイントを意識することで失敗を防ぐことができます。
- 機能面で選ぶ
- 色・素材で選ぶ
- 窓の形状・大きさで選ぶ
それぞれのコツを詳しく解説します。
1.機能面で選ぶ
カーテンは快適性に影響を与えるアイテムであり、どのお部屋につけるかで選び方も変わってきます。
たとえば、寝室のカーテンは遮光性の高いものを選ぶと睡眠の質も向上します。家族で団らんしたりリラックスして過ごすリビングには、日差しを和らげつつ外からの視線をカットできるカーテンを選びましょう。
断熱効果や防音効果のある生地を選べば、省エネや生活音対策にもつながります。そのお部屋でどんな風に過ごしたいかイメージすると、失敗のないカーテン選びができます。
2.色・素材で選ぶ
インテリア配色において、カーテンはお部屋の主役となるアソートカラーに分類されます。
アソートカラーは全体の25%ほどを占める色で、単なる色味だけでなく明るさや鮮やかさなど三次元的に考えるのが望ましいです。(補足として、占める割合がもっとも大きいベースカラーは70%、差し色となるアクセントカラーは5%の割合が理想です)
落ち着いた雰囲気にするならブラウンやグレー、明るく開放感を出したいならホワイトや淡いカラーがおすすめです。
素材でいうと、リネンやコットンはナチュラルで軽やかな印象に。ベルベットや厚手のポリエステルは高級感を演出します。インテリアのテーマや既存の家具の色調と調和させることで、統一感のあるおしゃれな空間をつくることができますよ。
3.窓の形状・大きさで選ぶ
カーテン選びでは窓の形状や大きさもしっかりとチェックしなければなりません。
掃き出し窓には、出入りがしやすいようドレープカーテンやバーチカルブラインドが適しています。腰高窓や小窓であれば、ロールスクリーンやプリーツスクリーンもいいでしょう。
窓のサイズに合っていないカーテンは機能性が損なわれるだけでなく、見た目のバランスも崩れてしまいます。空間に合ったサイズ感を意識することが、美しく使いやすい窓まわりをつくるポイントです。
カーテンがおしゃれなインテリア実例5選
ここからはカーテンがおしゃれなインテリアの実例をご紹介します。
1.重厚感のあるドレープカーテンがインテリアの引き締めポイントに
.jpeg)
大きな掃き出し窓に合わせて、グレーのドレープカーテンをコーディネート。天井までの高さを活かしたカーテンの掛け方が窓をより大きく見せています。
レンガ調クロスやソファとトーンを合わせることで統一感が生まれ、ナチュラルな木目の床や家具ともバランス良く調和しています。
カーテンの色味をニュートラルに抑えることで、クッションやブランケットなどのアクセントカラーが際立っているのもおしゃれなポイントです。季節や気分に合わせて小物類を入れ替えるだけで、また違った雰囲気が楽しめます。
2.スタイリッシュな空間に適度な明るさをプラス
.jpeg)
二面に広がる大きな窓に横型のウッドブラインドをコーディネートしたリビングは、明るさと落ち着きが両立しています。
スラット(ブラインドの羽根部分)の角度を調整することで自然光をやわらかく取り込みつつ、外からの視線もコントロールできます。木目のあたたかみが床材や家具と調和し、ナチュラルで洗練された印象に。
ブラインドはすっきりとしたラインが強調されるため、モダンや北欧テイストのリビングにおすすめのスタイルです。スタイリッシュな空間にはシティリゾート感があふれています。
3.柄入りカーテンを上手に取り入れたリビングコーディネート
.jpeg)
ナチュラルな雰囲気のお部屋に植物モチーフをあしらったドレープカーテンを合わせたコーディネートです。
柄入りのカーテンは主張が強くなりがちですが、こちらの事例ではナチュラルカラーのソファや木目の家具ともバランス良く調和しています。奥にはナチュラルウッドのブラインドがかけられており、落ち着きのある優しい空間に仕上がっています。
カーテンの柄と照明デザインにもどことなく統一感が感じられる点もグッドポイントです。
4.一つの空間に異なるカーテンを取り入れた上級コーディネート
.jpeg)
海外の高級リゾートを思わせるこちらのコーディネートは、一つのお部屋に異なるデザインのカーテンをチョイスしています。
いずれのカーテンも柄入りですが、悪目立ちすることなく品よくまとまっているのは配色バランスが絶妙だから。インテリア全体は比較的シンプルですが、一つひとつのアイテムが上質で贅沢な空間が広がっています。
昼間は海の景色を取り込み、夜は重厚感のあるドレープを閉じて、昼夜で異なる雰囲気が楽しめる表情豊かなお部屋です。
5.優美なシルエットを生み出すカーテンのゆるやかなたるみ

通常、カーテンは床にギリギリつかない丈で仕立てることが多いですが、あえて長めにしてたるませることで独特のリラックス感と上質さをプラスできます。
海外のインテリアやホテルライクなコーディネートでよく使われる手法で、ラグジュアリーな雰囲気を演出するのに効果的です。
このテクニックを使うと、光が透けるレースカーテンなどで取り入れると柔らかなドレープが生まれます。ナチュラルで心地よい雰囲気を強調したり、小物や家具が少なくても空間に表情を出せるので、シンプルなお部屋のアクセントにもなります。
寝室やリビングなど、くつろぎを重視する空間に試してみてはいかがでしょうか?
まとめ

カーテンには定番のドレープカーテンやレースカーテン、ロールスクリーンやバーチカルブラインドなどスタイリッシュなタイプまでさまざまな種類があります。
窓の大きさやお部屋の用途に合わせて選ぶことで、快適性とデザイン性を両立したコーディネートが実現します。柄入りのものやカーテンをたるませるスタイリングなど、ちょっとした工夫を加えるだけで空間に表情や奥行きが生まれます。
カーテンはお部屋の中でも面積が大きく存在感のあるアイテムだからこそ、選び方ひとつで日常の心地よさが変わるものです。新築や模様替えのタイミングはもちろん、気分を変えたい時にも、ぜひ自分らしいカーテンコーディネートを取り入れてみてください。
株式会社COLORHOUSEでは、住まいに合わせたインテリアコーディネートやカーテンのご提案も承っております。プロの視点で空間全体をトータルに考えたご提案が可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
ご相談・お見積はこちら